マーケティングにおいて、バンドワゴン効果・アンダードッグ効果という人間の心理学的現象を利用することで、より効果的にビジネスを進めることができます。
今回は、「そもそもバンドワゴン効果、アンダードッグ効果とは?」「どのように活用するの?」という方のためそれぞれの効果とは何か、原理やマーケティングの現場での活用例を紹介します。
目次
バンドワゴン効果とは?
バンドワゴン効果とは、ある商品やサービスを多くの人が買ったり利用したりした際に、自分もそれが欲しくなるという心理学的現象の1つです。
バンドワゴンとは、もともとパレードの先頭を行く楽隊車を意味し、バンドワゴンにつられて行列を成す人々に様子をなぞらえて「バンドワゴン効果」と名付けられました。
バンドワゴン効果には「勝ち馬に乗る」「社会の潮流に乗る」という意味として、マーケティングの現場だけではなく様々な分野において使われます。
バンドワゴン効果の原理
例えば、「周りのみんなはスマホを持っているのに自分だけ持っていない・・」「自分だけ場違いな服装で来てしまった」という状況において人間は、意味もなく不安感や疎外感を感じることがあります。
つまり、「みんなが持っているから私もほしい」「みんなもやっているから安心」という周りと同調したいという無意識の心理現象によって明確な目的や意図がない状態で実際にスマホを買ったり、周りと同じ服装を選んだりしてしまうのです。
「人気商品」や「今話題の」と呼ばれる流行品などが売れやすい理由も、バンドワゴン効果が働いていると言えるでしょう。
バンドワゴン効果のマーケティングにおける活用例
マーケティングにおけるバンドワゴン効果とは、どのような場面に活用されるのでしょうか?
それでは実際にマーケティングにおけるバンドワゴン効果の活用例について見ていきましょう。
バンドワゴン効果のマーケティングにおける活用例①
バンドワゴン効果のマーケティングにおける活用例として、まず飲食店の行列が挙げられます。
外を歩いている際にお腹が空いていなくても、行列のできているレストランや喫茶店などを見るとついつい気になってしまいますよね。
お店によっては、自然に行列ができているという場合もありますが、バンドワゴン効果での集客を狙ったお店の場合、店内ではなく、あえて外でお客さんを待たせることによって周りの人に「あのお店人気なんだ」「今度行ってみよう」と意思決定を促す集客方法もあります。
バンドワゴン効果のマーケティングにおける活用例②
バンドワゴン効果は、広告チラシや宣伝にも活用されています。
例えば、「あの大物タレントも使っている!」というセールスコピーや「全米が泣いたアカデミー賞受賞作品!」というキャッチコピーの入った映画の広告は、典型的なバンドワゴン効果を活用したマーケティング戦略です。
「あの有名人も使っているから安心!効果もありそう!」というように、明確な根拠や理由が無いのにも関わらず買ってしまったり、「アカデミー賞に受賞しているから絶対に面白い」と思い込んでしまったりすることで意思決定を行っています。
アンダードッグ効果とは?
ここまでバンドワゴン効果とは何か、その活用例についてご説明しました。
ここからはアンダードッグ効果について紹介していきます。
アンダードッグ効果とは、通称「負け犬効果」とも呼ばれ、弱い立場にいる者や不利な状況下にいる人を助けたいという「同情心」から作用する心理学的現象の1つです。
アンダードッグ効果は、主に選挙の際に作用し投票結果発表前の途中経過発表において、得票数が少ない候補者側に同情心から票が集まり、結果的に逆転勝利を収める現象を表現するために使われます。
アンダードッグ効果は政治の世界だけでなく、マーケティングの現場でも用いられることもあり、その際にはバンドワゴン効果の対義語として使われます。
アンダードッグ効果の原理
アンダードッグ効果は、もともと「川に落ちた可愛そうな犬は助けられる」という逸話から命名されました。
例えば、足の悪いお年寄りが杖を付いて歩いている時に転んでしまった時や、小さな子どもが迷子になって1人で泣いている時には誰でも助けたくなりますよね。
アンダードッグ効果は、不利な状況下にいる人やモノに対する同情心を利用した原理となります。
アンダードッグ効果のマーケティングにおける活用例
ここまで、あらゆる場面においてアンダードッグ効果が作用する原理について紹介しました。
それでは、アンダードッグ効果のマーケティングにおける活用例についても見ていきましょう。
アンダードッグ効果のマーケティングにおける活用例①
アンダードッグ効果もバンドワゴン効果と同様にマーケティングの現場において消費者の購買意欲を刺激するために使われます。
例えば、八百屋などにおいて「B品のため50円引き」といった値札やパン屋さんや惣菜屋さんの「作りすぎのため10%引き」という表示が挙げられます。
もちろん値段の安さに魅力を感じて購入する人もいますが、特に行きつけのお店や店主と知り合いの場合には、「この人を助けてあげたい」という同情心から意思決定を行う場合もあります。
すべての状況下において、アンダードッグ効果がマーケティング戦略として使えるわけでは無いため、活用する際には注意が必要でしょう。
アンダードッグ効果のマーケティングにおける活用例②
宣伝広告以外にも、悲しそうな表情や虚ろな瞳を持ったマスコットキャラクターの容姿など、マイナス面の要素が含まれるキャラクターを宣伝材料として利用することで、同等の効果を得ることができます。
消費者がそのようなキャラクターを見た際に、「頑張ってほしい」「応援したい」という心理作用が働くことで、それらのキャラクターのファンになり、そこから関連商品の購入やサービスの利用につながっていきます。
このようにアンダードッグ効果は、弱い立場や不利な状況に対して同情心が集まることによって、良い方向に導くという心理的現象です。
心理学的現象を活用してビジネスで有利に
普段、私達のような消費者が商品を買ったりサービスを利用したりする際に、「価格」「品質」「量」「見た目」などあらゆる情報を考慮した上で消費行動を行っています。
もちろんそれらの要素も意思決定の一部の要因になりますが、無意識の内に心理学的な現象によって意思決定を行っている場面が多々あります。
私達の日常生活で当たり前のように遭遇する場面においても、バンドワゴン効果とアンダードッグ効果のような心理的手法が活用されているのです。
このようにビジネスの場面において、バンドワゴン効果とアンダードッグ効果を上手く活用することによって消費者の意思決定や消費行動を刺激することができるでしょう。
バンドワゴン効果とアンダードッグ効果|まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、バンドワゴン効果とは何か、アンダードッグ効果それぞれの原理やマーケティングにおける活用例について紹介しました。
バンドワゴン効果は、消費者の「同調感」を狙ったマーケティング戦略であるのに対し、アンダードッグ効果は「同情心」を狙ったものとなります。
バンドワゴン効果は、幅広いビジネスの分野で使用することができますが、アンダードッグ効果は活用する場面が限られることがあるため、それぞれ消費者ニーズや状況を判断した上で上手く活用しましょう。
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