社内で従業員が使いやすいポータルサイトを作成したいが、どのような手順で作って良いか分からずお困りの方も多いのではないでしょうか?
社内ポータルサイトを作成する際は、目的や方向性を明確にした上で、ツールを使って自作するかプロの制作会社に依頼するのかの2択になります。
この記事では社内ポータルサイトの作成手順と、作成に役立つおすすめツールのほか、制作会社に依頼する際費用を抑える方法などを解説していきます。
社内ポータルサイトの必要性
社内の業務効率化のためにポータルサイトの作成が必要だと考えているものの、社内ポータルサイトの具体的なメリットがイメージできず検討段階の方もいるでしょう。
社内ポータルサイトには情報の管理と共有をスムーズにするなどの役割があり、社内やチームの生産性を高めて業績アップに繋げる効果が期待できます。
まずは、社内ポータルサイトの必要性を分かりやすく解説していくので、重要かどうかを判断する基本情報としてぜひ目を通してみてください。
情報の一元管理と共有に欠かせない
社内ポータルサイトには、企業の膨大な情報を管理してスムーズに共有する目的があるため、業務を効率化する上で必須とも言えるツールです。
コロナ禍に社内の情報共有が難しくなったことでポータルサイトの需要が拡大し、情報交換を円滑にするツールとして、ポータルサイトの作成を検討する企業が一気に増加しました。
社内ポータルサイトで情報の管理や共有がスムーズになると、各部署の仕事の生産性が向上し、結果として企業の売上アップに繋がる効果が期待できます。
社内ポータルサイトに必要なツール
これから社内ポータルサイトの作成を検討する上で、サイト上にどのようなツールや機能を備えておくべきかが気になるところです。
社内ポータルサイトでは、業務マニュアル・顧客データ・プロジェクト管理機能など、チームや部署間でデータをスムーズに共有できる環境を整えることをおすすめします。
ここからは、社内ポータルサイトに必要なツール・機能を解説していくので、ポータルサイト作りで難航している担当者の方もぜひ参考にしてみてください。
業務マニュアルの管理
業務マニュアルを社内ポータルサイトに保存しておくことで、社員がいつでも情報にアクセスできる環境を整えます。
例えば、新人研修や業務の引き継ぎの際に最新の業務マニュアルが保存されていれば、スムーズに情報を共有して仕事の生産性を高められるでしょう。
業務マニュアルの内容がアップデート・修正された場合は社員へ通知が届くようなシステムにしておくと、変更内容が社内に浸透しやすくなるのでおすすめです。
顧客や案件の管理
顧客や案件のデータを管理するツールは、情報の分散やミスを防ぎ、スムーズな対応を実現する上で大切な機能です。
例えば、営業担当が新規顧客の情報を登録して案件と関連付けることで、他の部署への引き継ぎやサポートのやり取りもスムーズに行えます。
一言で言うと「デジタル版の顧客ノート」のようなもので、案件の進捗をリアルタイムで確認できる環境を整えることが、チームの生産性を上げることにも貢献します。
プロジェクトの管理
プロジェクトの管理ツールは、複数のプロジェクトのタスクや期限を管理して、スケジュールや進捗を調整することに役立つ機能です。
例えば、プロジェクトの進捗をチーム全員が確認できる仕組みがあれば、期限に対して遅れているタスクにもスピーディーに対応できるでしょう。
ポータルサイト内にプロジェクトの管理ツールを置く形で、プロジェクトの司令塔を立てれば、タスクの優先順位やプロジェクト完了までの見通しも分かりやすくなります。
スケジュールの管理と共有
スケジュールの管理と共有ツールは、チームメンバーとの打ち合わせを調整したり、作業をスムーズに依頼する上で重要な機能です。
チームメンバーのスケジュールが共有できれば、全員で打ち合わせするタイミングを決めたり、個人的なタスクを管理することにも役立つでしょう。
全員で共有できるカレンダーのような機能であるため、タスクの重複を防いだり、スケジュールの変更を共有することでチーム全体の業務を円滑に進めることができます。
社内掲示板機能
社内掲示板機能は、メールや口頭での伝達で起こりやすい情報の漏れを防ぎ、社内やチーム全体へと効率的に情報を通達する際に役立ちます。
例えば、規約の変更といった最新情報を全社員に通知したり、研修や社内イベントに関する情報を一覧で共有することも可能です。
社員全員がアクセスできる掲示板をサイト上の分かりやすい場所に設置することで、重要な情報をスムーズに共有できるため、突発的な変更などにも対応しやすくなるでしょう。
文書・ファイルの共有
文書やファイルの共有ツールは、社内の重要な書類などを一元管理することで、社員全員が最新情報にアクセスできるようにする機能です。
ファイル管理を効率化し、チームや部署間で共有できる環境を整えれば、業務に必要な最新のデータや文書の項目を迅速にチェックできます。
必要なデータへアクセスするスピードが上がることから、顧客への対応などもスムーズになり、サービスへの満足度を高める効果も期待できるでしょう。
社内ポータルサイトの作成手順
社内ポータルサイトに必要な機能が分かったところで、次はポータルサイトを作成する手順を具体的に確認していきましょう。
社内ポータルサイトの作成は何となく場当たり的に進めていくのではなく、目的・必要な機能・デザインの方向性などをあらかじめ明確にしておくことが大切です。
ここからは、社内ポータルサイトの作成手順を5つのステップに分けて解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
①目的を明確に設定する
社内ポータルサイトを作成する前に「なぜ必要なのか」という目標や目的を明確にすることが大切です。
ポータルサイトを作る目的が曖昧なまま進めると、使い勝手の悪いポータルサイトができあがり、作成にかけたお金や時間が無駄になる恐れがあります。
例えば「情報にアクセスしやすい環境を作る」「チームのコミュニケーションを円滑にする」といった目的を決めてから、目的を実現するために必要な機能を洗い出していきましょう。
②必要な要件を定義する
社内ポータルサイトに実装すべき機能・ツールなどの内容をリストアップして、必要な要件を定義しましょう。
スケジュールやプロジェクト管理、マニュアル・ファイルへのアクセス機能といった必要な機能を決めておくことで、後からツールを追加したり変更する手間を防ぐことができます。
例えば建物の設計図を描くようなイメージで、社内ポータルサイトのあるべき姿を明確にした上で、必要な要件を基にしてサイトのデザインを検討します。
③UI/UXを意識したデザインを決める
社内ポータルサイトの要件を定義したら、UI(ユーザーインターフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)を意識したサイトデザインを考えます。
UI/UXとは、分かりやすく言い換えると、ポータルサイトのユーザーとなる社員が「使いやすい」「見やすい」と感じる快適なデザインを構築することです。
使い勝手の悪いポータルサイトは社員に活用されずコストが無駄になる恐れがあるため、ファイルへアクセスする導線や、文字のフォント・大きさなどを分かりやすくデザインする必要があります。
④システムを構築する
社内ポータルサイトのデザインの方向性が定まったら、必要なシステムを実際に構築していきましょう。
システムの構築方法としては、記事の後半でご紹介するCMS(コンテンツ管理システム)やクラウドサービスなどのツールを活用したり、制作会社に外注依頼する方法が挙げられます。
前半のステップで定義した要件とのズレが見つかった場合は、システムを構築する時点で修正しておくと、後から修正するよりもコストを抑えられる可能性があります。
⑤コンテンツを充実させる
社内ポータルサイトがある程度完成してからも、社員が必要としているツールやコンテンツを後から追加することが可能です。
例えば、業務の流れをテキストだけでなく動画でも学べるコンテンツを用意したり、社員の声を反映してFAQの項目を増やすといったケースが挙げられます。
実際に運営してみないと分からない部分も多いため、社員の意見を積極的に取り入れて、社内ポータルサイトの改良を重ねていきましょう。
社内ポータルサイトの注意点
ここまで社内ポータルサイトを作成する手順を解説してきましたが、作成を進めるにあたっていくつかの注意点があります。
情報に至る導線が整理されていないなど「使いづらい」と感じさせるポータルサイトは、社内で活用されず逆に生産性を下げてしまうリスクもあるため気をつけましょう。
続いては、社内ポータルサイトを作成する際の4つ注意点を解説していくので、現在サイトの作成を進めている方もぜひ目を通してみてください。
情報や共通言を整理する
社内ポータルサイトの情報や共通言語が整理されていない状態だと、社員ごとの解釈に齟齬が発生し、業務の進め方などで混乱を招くリスクがあります。
サイト内で業務に必要な書類が重複していたり、共通言語の定義が曖昧になっていると、無駄な確認作業が発生して業務の生産性を下げてしまう恐れもあります。
必要な情報へアクセスする導線や、用語の前提・定義などを整理しておき、全社員が迷わず活用できるポータルサイトを目指しましょう。
使いやすさを優先したデザインにする
社内ポータルサイトは活用されないと意味がないため、社員が「使いやすい」と感じるデザインを優先することが重要です。
例えば、ポータルサイトの構造が複雑で分かりづらい、文字が読みづらい、画像や動画の表示が遅いといった状態だと、アクセスすること自体が大きなストレスとなります。
新入社員でも直感的に使えるようなデザインを心がけ、運営開始後に使いづらい部分を指摘する社員の声があれば、随時改善していきましょう。
セキュリティ面を万全にする
社内ポータルサイトには機密情報が含まれているため、セキュリティ面が脆弱だと情報漏洩のリスクが高まります。
ポータルサイトのセキュリティの甘さから外部へ情報が流出したり内部不正が起こると、企業の信頼が失墜して深刻な損害を受ける可能性も考えられるでしょう。
サイトへのアクセスやファイル閲覧の権限を管理したり、社内で情報漏洩を防ぐため勉強会を実施するなどして、ポータルサイトを安全に運営することが最も大切です。
社内ポータルサイトは1つにまとめる
社内ポータルサイトが複数存在している場合は、リニューアルにあたって1つに統合することをおすすめします。
複数のポータルサイトによってデータやコンテンツが分散すると、必要な情報へアクセスしづらくなり、情報を一元管理できるメリットが発揮されなくなるためです。
ポータルサイトを1つにまとめることで利便性が向上し、社員が積極的に活用してくれるようになるため、情報や機能を整理してアクセスしやすい環境を整えましょう。
社内ポータルサイトを個人で作成する際に役立つおすすめツール
社内ポータルサイトを外注依頼ではなく個人で自作する場合は、どのようなツールを使えば良いのかが気になるところです。
WordPressやGoogleサイトといった初心者の方でも簡単にポータルサイトを作れるツールがあるため、サイトの規模によっては個人でも問題なく作成できる可能性があります。
ここからは、社内ポータルサイトを個人で自作できるおすすめのツール6選をご紹介していくので、社内で作成する予定の方はぜひ参考にしてみてください。
WordPress
WordPressは、世界中で利用されている有名なCMS(コンテンツ管理システム)です。
WordPressでは豊富なプラグインやテンプレートを活用して、ブログ・ポータルサイト・ECサイトまで幅広い種類のサイトを作成できます。
高度なカスタマイズを行うにはスキルの習得が必要ですが、初心者向けのサポートも充実しているので、中規模以上の社内ポータルサイトを運営するケースにもおすすめです。
Googleサイト
Googleサイトは、Googleが無料で提供しているホームページ作成ツールです。
Googleサイトは直感的な操作で簡単にページを作成できるほか、社内での連絡や情報共有が行える「Googleワークスペース」とも簡単に連携できます。
サイトデザインの自由度は控えめですが、サイト制作初心者にも向いており、個人の小規模サイトや社内ポータルサイトの作成にも最適です。
concrete5
concrete5はオープンソースのCMSで、初心者でも簡単に操作できる直感的な編集画面を特徴としています。
concrete5は無料で使える基本機能が充実しており、ドラッグ&ドロップで簡単に編集できるため、ポータルサイトの更新頻度を高めたい企業にもおすすめです。
高度なカスタマイズを行うには技術面の知識が必要になりますが、企業のポータルサイト作りや情報提供ページ作成にぜひ活用してみてください。
Notion
Notionは、データベースやノート機能を活用して、ホームページなどを作成できるドキュメント作成・管理ツールです。
Notionはツール内でタスク管理・情報共有などを一元管理できるため、シンプルながら多機能で拡張性の高いポータルサイトを作成できます。
初心者の方でも扱いやすいツールなので、チーム内でスピーディに情報共有できるポータルサイトを作りたい企業にもおすすめです。
SharePoint Online
SharePoint Onlineは、Microsoftが提供するクラウド型のポータルサイト作成ツールです。
SharePoint Onlineは「Microsoft 365」と簡単に連携できるため、Word・Excel・PowerPointといったツールを社内でスムーズに共有できます。
チーム内でのプロジェクト・タスク管理を行えるため、業務にMicrosoft 365を導入している企業にもおすすめです。
kintone
kintoneはサイボウズが提供するクラウドベースのアプリ開発ツールで、業務に必要なアプリを簡単に作成できます。
シンプルで操作性が高く、エンジニアではない方でもカスタマイズできるツールで、顧客管理やプロジェクト管理ができるカスタム性の高いポータルサイトを作成可能です。
チームでの業務プロセスの効率化を目指している企業や、ポータルサイト作成のリソースが限られている企業にもおすすめです。
見積もりを安く抑えるためのポイント
社内ポータルサイトを個人で自作するツールをご紹介しましたが、社内に自作できるリソースがない企業も多いはずです。
ポータルサイトを個人で作成することが難しい場合は制作会社への依頼がおすすめですが、予算にも限度があるため見積もりを安く抑えたいところでしょう。
最後に、ポータルサイトの制作を外注依頼する際に見積もりを安く抑える6つのポイントをご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
中小規模の制作会社を選ぶ
社内ポータルサイトの見積もりを安く抑えるためには、大手ではなく中小規模の制作会社を選ぶことをおすすめします。
大手制作会社はブランド力や実績に基づいた価格設定が行われている一方で、中小規模の制作会社は競争力を高めるためにコストを抑えていることが多いためです。
中小規模の制作会社であれば柔軟な対応とリーズナブルな価格が期待できるため、制作実績や口コミをチェックして信頼できる会社を選びましょう。
事前に仕様書を正確に作り込む
社内ポータルサイトの制作費用を抑えるにあたり、事前に仕様書を正確に作り込んでおくことをおすすめします。
仕様が曖昧だと途中で修正や追加費用が発生し、結果的にコストが膨らむ可能性もあるため、目的・ターゲット層・必要な機能を具体的にまとめておきましょう。
シンプルな仕様書でも良いので優先順位を明記しておくと無駄を防げるほか、仕様が固まっていると制作側も効率的に進められるため、結果的に安価でのサイト制作が可能になります。
相見積もりを取って比較検討する
社内ポータルサイトの制作を依頼する場合、仕様が同じでも制作会社ごとに料金設定が異なるため、複数の見積もりを比較して費用相場を把握しましょう。
見積もりは最低でも3社に依頼し、価格だけでなくサービス内容や納期を比較します。必要であれば、値下げ交渉やサービスの追加交渉を行うこともおすすめです。
また、ポータルサイトは運営をスタートした後に機能の追加を行うことも多いため、完成後のサポート体制に関してもしっかりと確認してください。
ページ数や機能・システムを厳選する
社内ポータルサイトの制作を依頼する際に、ページ数・機能・システムを厳選することで、コストを安く抑えることができます。
外注への依頼で制作してもらうページや機能が多いほど制作工数が増えてしまい、工数が増える分だけ費用も高くなるため、必須のシステムだけに絞り込んで依頼することも効果的です。
優先順位が低く後から追加できる機能は個人で拡張するなど、本当に必要なものを見極めて予算を抑えることも検討してみてください。
写真やテキストなどは自社で準備する
社内ポータルサイトに掲載する写真撮影やテキスト作成を外注で依頼すると、依頼した分の費用が上乗せされるため、自社で準備するとコストを削減できます。
例えば、写真は社員の協力を得てスマートフォンで撮影したり、テキストは社内の資料を参考にして作成するなど、ある程度の素材は社内で用意することも可能です。
制作会社へ見積もりを依頼する前に写真やテキストなどの素材を準備しておくと、打ち合わせもスムーズに進められるでしょう。
ドメインやサーバーの取得・管理を自社でおこなう
社内ポータルサイトのドメイン・サーバーの取得や管理を依頼すると手数料が発生するため、コストを抑えたい場合は自社で直接契約しましょう。
一例として、信頼製の高いレンタルサーバー会社を選んで直接契約したり、独自ドメインを取得する際に年単位の安価なプランを選択するといった方法があります。
ドメインやサーバーを自社で管理することでランニングコストも抑えられるので、社内でドメインやサーバーに詳しい方が居ればぜひ検討してみてください。
個人でポータルサイトを作成する流れと便利ツール6選|まとめ
この記事では、社内ポータルサイトの必要性と具体的な作成手順のほか、個人で作成するツールや外注依頼する際に見積もりを安く抑えるポイントをご紹介しました。
社内ポータルサイトは様々なデータやコンテンツを一元管理することで業務の生産性を高められるため、結果として企業の売り上げアップに繋がる効果が期待できます。
ツールを使って個人で作成することも可能ですが、プロにポータルサイトの作成を依頼するという選択肢もあるため、社内のリソースなども含めて作成方法を検討してみてください。
Web集客相談フォームはこちら!
当ブログの運営をしている株式会社メディアエクシードは、少数精鋭のWebマーケティング会社です。
一言でいえば、少数だからこその強みを生かした「痒いところに手が届く会社」です。
王道のWebマーケティングだけではなく、弊社が自社プロダクトの集客のために、独自で編み出したマーケティング手法を持っており、
そのノウハウの中からクライアント様の業態に合った最適な集客プランをご提案させていただいております。
もし、「現状のWeb施策が成約に繋がっていない、Webで効率的に新規開拓をしたい!」とお考えでしたら、お気軽にご相談ください。
関連記事
-
マーケティングコラム
SEO対策に適したタイトルタグの文字数・書き方を例文と共に解説
2024/07/26
-
マーケティングコラム
【2024年】LINE公式アカウント運用代行おすすめ会社10選
2021/06/29
-
マーケティングコラム
ECサイトの運営代行会社25選!費用相場や選定のコツも紹介
2024/02/19
-
マーケティングコラム
司法書士のホームページ制作会社8選|競合に一歩差をつける集客効果
2024/11/02
-
マーケティングコラム
【2024年最新】サイトのコーディング代行におすすめの制作会社15選
2023/07/07
-
マーケティングコラム
YouTube撮影スタジオを選ぶ秘訣!注意点も紹介【初心者必見】
2021/06/29