マーケティングコラム

Web制作の見積もりで損をしないために知っておくべき相場と7項目

Web制作の見積書に記載される項目の内容と、確認すべきポイントを徹底解説!損しないための見積もり方法や、Webサイトのカテゴリー別に費用相場をご紹介します。

ホームページやコーポレートサイトなどのWeb制作を依頼するにあたって複数の見積書を比較しており、損しないために何をチェックすべきかで悩んでいる方も多いはずです。

結論から言うと、見積もりに記載された不要な項目はなるべく外して、自社で用意できる素材やツールを活用することが制作費用を抑えるポイントとなります。

この記事では、見積書の項目とカテゴリー別Web制作相場の一覧のほか、損をしない見積もり方法を分かりやすくご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

Web制作の見積書にある項目と内訳

Web制作の見積書にある項目と内訳

Web制作の見積もりを確認すると、様々な項目で費用が発生することが分かりますが、それぞれの内容が分からない方も多いはずです。

例えば「SEO対策費」「ディレクション費」と書かれていても詳細がイメージしづらく、場合によっては自社の目的に不要な項目が載っていることも少なくありません。

まずは、Web制作の見積書に記載されている項目と内訳の詳細から解説していくので、見積もり金額の相場を比較・検討する基本情報としてぜひチェックしてみてください。

ディレクション費

ディレクション費とは、プロジェクトの立案と進行を行うWebディレクターへ支払う費用のことで「進行管理費」と記載されている場合もあります。

Webディレクターは、依頼者へのヒアリングやコンテンツの企画立案のほか、進行管理や納期調整といったタスク管理全般を担当しています。

費用の相場は全体の約10%~20%で、依頼するサイトの規模によっても変動します。大きなプロジェクトになるほどWebディレクターの実力が重要になってくるでしょう。

システム開発費

システム開発費とは、Webサイトに搭載するデザインや機能を動かすためのプログラミング作業に対して支払う費用です

業務内容としてCSSやHTMLのコーディング・JavaScriptの実装・プラグイン設計などが挙げられ、Webサイトに必要な機能の難易度によっても費用に差が出ます

例えば、小規模なコーポレートサイトよりも、ECサイトの方が決済システムなど必要な機能も多くなるため、システム開発費も高くなる傾向にあるでしょう。

デザイン費

デザイン費とはWebサイトのデザインに関する費用であり、ユーザーの印象やサイトの使いやすさに大きく影響を与える要素です。

一例として、トップページのデザイン・企業のロゴ制作・バナー制作のほか、パソコンとスマートフォンの両方で表示する「レスポンシブデザイン」への対応などが挙げられます。

テンプレートのデザインは安っぽい印象を与えるリスクもあるため、ブランディングに注力する場合はオリジナルデザインを依頼した方が良いでしょう

素材費

素材費とは、Webサイトに掲載する写真・動画・イラストといったコンテンツを準備する際に発生する費用です。

写真や動画をプロのカメラマンに依頼するのか、何ページ分のコンテンツが必要なのかなど、制作方法や準備する素材の量で総額も大きく変わってくるでしょう。

素材費を抑えたい場合は、記事コンテンツに掲載する画像は社内で用意し、トップページの写真はプロに依頼するなど、優先順位を決めて依頼する方法もあります。

SEO対策費

SEO対策費とは「検索エンジン最適化」を行い、制作したWebサイトを検索上位表示させる施策に対して発生する費用です

一例として、コンテンツSEO向けの制作支援・被リンク獲得対策・内部対策などが挙げられ、サイトの規模次第で依頼する業務の範囲も広くなります。

SEO対策は結果が現れるまでに3ヶ月から半年ほどかかるケースが一般的なので、長期的な視点でコストパフォーマンスを検討する必要があるでしょう。

サーバー関連費

サーバー関連費とは、レンタルサーバー代や独自ドメインの取得といった、Webサイトの運営に必要な費用を指します。

具体的には、年間契約することが多いドメインの取得と維持費、月額3,000円程度のレンタルサーバーの利用料などが挙げられます。

サーバー・ドメイン共に、Webサイトの信頼性を高めつつ安定した運営を行うための費用であり、運用を続ける限り継続的に支払っていく費用である点を留意しておきましょう。

運用・保守費

運用・保守費とは、制作したWebサイトを安定的に運営する上で必要な、サポート・メンテナンスの依頼に対して発生する費用です

サポートの例として、定期的なアップデートやバックアップによるセキュリティ対策のほか、システム障害・バグ対応といった業務を依頼できます。

例えば、自社管理だと「サイトのバージョンが古いまま放置してセキュリティが脆弱化する」などのリスクもありますが、プロに管理してもらうことで安全な運用を実現できるでしょう。

損しないために!必要な見積書の確認ポイント

必要な見積書の確認ポイント

Web制作の見積書に記載される項目を解説しましたが「もっと安くできないだろうか」と感じた方も居るはずです。

制作会社に提示される見積もり金額で損をしないためには、本当に必要な項目なのかを確認したり、ある程度の素材を自社で準備することが大切です

続いては、見積もり金額の確認ポイントを4つご紹介していくので、複数の見積もりで相場を比較している方もぜひ参考にしてみてください。

不要な項目がないか

Web制作の見積もりで費用を抑えるには、自社の目的やニーズに合わない「不要な項目」が含まれていないかをチェックすることが大切です

例えば、社内でSEO対策を実施できるリソースがあれば「SEO対策費」の項目に記載された金額を大きく削減できる可能性があります。

制作会社との打ち合わせ内容によっては、一般的なニーズを想定した大まかな見積もりが提示されることもあるため、掲載されている項目には全て目を通してみてください。

自社で準備できる素材は用意

Web制作会社に全ての作業を任せるのではなく、素材の一部を自社で用意しておくことも節約のポイントになります。

例えば、ホームページやコーポレートサイトに掲載するテキスト・写真・動画などは、可能であれば自社で用意した方がコストを抑えられます。

自社のサービスや商品の強みを最も深く理解しているのは経営者や社員なので、場合によっては自社で用意した方がユーザーに熱意や魅力が伝わる可能性もあるでしょう。

パッケージやテンプレートを活用

Web制作の費用をなるべく抑えたい場合は、オリジナルデザインにこだわらず、パッケージやテンプレートを活用する選択肢もあります。

ネット上にはWebページを作成できる無料ツールなども存在しており、テンプレートを活用して完成イメージに近いデザインを実現できるケースもあるためです。

サイトをブランディングに活用したい場合はオリジナルデザインが適していますが、必要最低限の情報を掲載したい場合は、パッケージやテンプレートの使用も検討してみてください。

電話やWeb会議で直接説明してもらう

見積書に掲載された項目の詳細をしっかりと把握するために、電話もしくはWeb会議ツールで内容を説明してもらうことをおすすめします。

見積もりを依頼する際にざっくりとした要望を伝えてしまうと、制作会社も簡易的な見積書しか作れなくなるため、不要な工程やオプションが含まれやすくなります。

項目の内容を確認せずに契約すると余計なコストが発生しやすくなるため、詳細について電話やWeb会議ツールで説明してもらい、不要な項目は削除してもらいましょう。

【カテゴリー別】Web制作の相場

Web制作の相場カテゴリー別

Web制作の見積もりで損しないためのポイントが分かったところで、制作するWebサイト別に作業と費用の相場を確認していきましょう。

コーポレートサイトやオウンドメディアなど、サイトの種類によって目的や必要となる機能が異なるため、依頼する業務の相場を把握しておくことが大切です。

ここからは、Web制作の相場をカテゴリー別に解説していくので、作成を検討しているサイトの項目からぜひ目を通してみてください。

コーポレートサイトのWeb制作相場一覧

コーポレートサイトは企業の情報発信や信頼性を高めるためのサイトで、会社概要やサービス紹介が主なコンテンツとなります。

基本的なトップページ・会社概要・サービス紹介といった情報のほか、ユーザーや求職者向けにお問い合わせフォームの設置も必要になるでしょう。

テンプレートを使った小規模なサイトであれば約20万円~50万円で作成できますが、大規模なコーポレートサイトは300万円以上かかる場合もあります。

オウンドメディアのWeb制作相場一覧

オウンドメディアは企業情報やSEO対策目的のコンテンツを中心とするサイトで、主にブログ記事・SEO記事を掲載します。

サイト構成はカテゴリーページ・コンテンツページ・検索機能などがメインとなり、コンテンツ中心のサイトなので、記事投稿ができるCMS(コンテンツ管理システム)も必要です。

SEO対策の様々な施策を依頼することも多く、サイトの規模によって30万円~400万円以上と制作費用に開きがあるため、運営の方向性を明確にしておくことをおすすめします。

ECサイトのWeb制作相場一覧

ECサイトは商品をオンライン販売するためのサイトで、商品を購入するためのカート機能や決済システムの導入が必須となります。

ECサイトは商品ページ・カテゴリーページ・会員登録ページなどを中心に構成し、カートに入れてから決済完了までの導線も設計する必要があるでしょう。

セキュリティ対策を含めて搭載すべき機能も多く、中規模のECサイトで約100万円~300万円、大規模な場合は500万円以上の作成費用がかかるケースもあります。

ランディングページのWeb制作相場一覧

ランディングページは特定のサービスや商品の訴求を目的とした1ページ構成のサイトで、購入・問い合わせといったコンバージョン率を高める設計が重要です。

構成はヘッドライン・紹介文・口コミ・問い合わせもしくは購入ボタンがメインで、サイトによってはアニメーションなどの高度な仕掛けを施す場合もあるでしょう。

テンプレートを活用した簡易的なページの作成費用は10万円~30万円程度ですが、独自デザインやアニメーションを使用する場合は100万円を超える場合もあります。

採用サイトのWeb制作相場一覧

採用サイトは企業の採用情報を掲載して求職者へアピールする目的のサイトで、社内の雰囲気やメッセージを伝える構成が重要です。

主にトップページ・募集要項・会社紹介・応募フォームといった項目が必要で、サイトによっては写真や動画つきの社員インタビューを掲載する場合もあります。

基本的なサイト構成であれば約30万円~50万円、オリジナルデザインや動画コンテンツを採用する場合は150万円~300万円程度の費用が必要になるでしょう。

見積もりを依頼する前のチェックポイント

見積もり依頼のチェックポイント

Web制作の費用で損をしないためには、見積もりを依頼する前の準備を徹底することが重要です。

ホームページの具体的なイメージを伝える資料を用意したり、余裕を持って納期の相談をするといったポイントを押さえることで交渉もスムーズになります。

ここからは、見積もりを依頼する前のチェックポイントをご紹介していくので、問い合わせの前にぜひ目を通してみてください。

資料制作

見積もりを依頼する際に、ホームページのイメージや目的を具体的に伝える資料を制作して渡しておくことをおすすめします。

例えば「サイトの目的はブランディングで、記載した画像に近いデザインで20ページ依頼したい」など、方向性を具体的に伝えることで見積もり金額もより具体的になります

また、資料で要望を伝えた後に可能であれば提案書を貰うことで、不必要な工程や機能が付いていないかをチェックできるので、問い合わせの際に確認してみてください。

納期

見積もりを依頼する際は、大まかでも良いので「◯◯年春頃」といったWebサイトの公開希望日を伝えておくことも大切です

納期の予定日や希望日が短すぎると、緊急対応で費用が割増になる可能性があるほか、制作会社によっては引き受けて貰えないこともあります。

適切な金額で依頼するためにも時間に余裕を持たせて相談し、進行予定などをしっかりと擦り合わせることがトラブル回避にも繋がります

予算

Web制作の予算に関しては、複数の見積もりからおおよその相場を算出して「いくらまでなら出せるのか」を明確に伝えましょう

仮に制作会社の実績が自社のニーズにぴったりとマッチしていたとしても、予算を大きくオーバーしている場合は依頼が難しくなります。

問題なく支払える上限額を提示した上で、制作会社の提案を聞きながら依頼内容を擦り合わせる方が、結果的にスムーズな取引に繋がる可能性が高いです。

相場の金額はなぜ差がある?4つの見積もり方法を解説

見積もり方法の解説

複数の制作会社に見積もりを依頼したところ、同じ内容を依頼しているにも関わらず、金額の差が生じていることを疑問に思った方も居るはずです。

見積もりの算出方法が分かると「なぜ同じ内容なのに依頼先によって費用が違うのか」も分かるため、見積もりの内容も比較しやすくなるでしょう。

最後に、見積もりの金額を算出する4つの方法を解説していくので、複数社で見積もり内容を比較している方もぜひ参考にしてみてください。

サイトの規模

Web制作を依頼するサイトの規模が大きくなるほど、見積もり金額は高くなるケースが一般的です。

例えばページ単価の場合、ライティング・デザイン・コーディングといった作業の単価と、ページ数の合計で見積もりの金額が算出されます

制作会社によってスタッフのスキルや使用するツールのコストが違うため、同じページ数であっても単価が異なり、会社によって見積もりの金額に差が生まれやすくなります。

必要な時間

Web制作を依頼するサイトの規模を含めて、制作に必要な時間が長かったり、急ぎの仕事であるほど費用は高くなります。

分かりやすい例で言うと、テンプレートを使って2週間程度でできるサイトよりも、デザインや機能開発を含めて半年かかるプロジェクトの方が依頼費用は高額になるでしょう。

会社の実力次第で必要な時間に差が生じるほか、短い納期を希望する場合は追加の費用が発生することもあるため、余裕を持って依頼することをおすすめします。

機能の難易度

Webサイトに搭載する機能が複雑で難易度が高くなるほど、見積もりに提示される費用も高額になっていくでしょう。

例えば、お問い合わせフォームのような基本的な機能を搭載するよりも、リアルタイムチャットやユーザー認証システムといった高度な機能を搭載する方が値段は高くなります

複雑な機能になるほど対応できる人材も限られてくるため、自社が希望する機能を搭載できるスキルと人材の有無によって見積もりの金額も変わります。

制作会社の規模

Web制作を依頼する制作会社が中小規模なのか、大規模なのかによっても見積もりの金額は変わってきます。

大規模な制作会社の場合は人件費が高くなりやすい一方で、人材が豊富なので制作完了後のサポート体制が充実している傾向にあります。

中小規模の制作会社は、他社との差別化のために柔軟な価格設定を取り入れているケースも多く、打ち合わせの内容次第では相場より安く依頼できる可能性もあるでしょう。

Web制作の見積もりで損しないための重要な項目と相場|まとめ

この記事では、Web制作の見積書に記載されている項目の内容と費用相場のほか、損しないために確認すべきポイントなどをまとめてご紹介しました。

Web制作には様々な業務が発生するため項目の数も多くなりがちですが、項目の内容を把握しておくことで、自社に必要な業務・オプションなのかを判断しやすくなります。

制作を依頼するサイトの規模や機能の難易度によって見積もりの提示金額も変わってくるため、複数の制作会社に見積もりを依頼して、費用と内容を比較・検討してみてください。

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 HASSY

監修者

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HASSY

WEB制作スペシャリスト

HASSY

WEB制作スペシャリスト

大学を卒業後、新卒社員としてメディアエクシードに入社。以降新規・リニューアル問わず多数のサイト制作に携わる。
現在はクライアントからのご要望を伺い、お見積もりから設計、コーディング、技術的な設定や提案など包括的に担当。

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