SEOとコンテンツマーケティング(CM)は混同されやすいですが、結論から言うと、施策の意味・ターゲット・流入経路・最終目的などの違いがあります。
SEOは特定サイトが検索結果で上位表示されるようにWebサイトを強化する方法であり、コンテンツマーケティングは見込み客の獲得を目指してアプローチする方法です。
当記事では、SEOとコンテンツマーケティングの6つ違いに加え、最新のトレンド戦略について詳しく解説していきますので参考にしてください。
SEOとコンテンツマーケティングにある6つの違い
SEOとコンテンツマーケティングの違いは以下の6つが挙げられます。
- 施策の意味
- 最終目的
- 流入チャネル
- ターゲット層
- 施策コンテンツ
- 対策の方法
次のトピックでは、SEOとコンテンツマーケティングの6つの違いの詳細を比較し、目的に応じた施策とアプローチ方法について分かりやすく解説していきますので参考にしてみてください。
施策の意味
SEOでは、自社サイトの検索結果の上位表示を目指しサイトの内部改善を行うための施策を指します。
検索エンジンで有名なGoogleのシェア率は、日本でも90%を占めており、その他に知名度の高いYahoo!にもGoogle式の検索アルゴリズムが採用されています。
そのため、『Google』をベースとしてSEO対策を進めていくことが重要です。
コンテンツマーケティングは、見込み客獲得のために購買意欲が高まるアプローチすることを意味します。
特定の商品やサービスに興味関心がある見込み客獲得のために、SNSやメルマガで購買意欲を向上させてサービスの利用・商品購入を促すことが、コンテンツマーケティングの役割です。
最終目的
SEOの最終目的は検索エンジンの検索結果の上位に表示させて流入を獲得することであり、コンテンツマーケティングの最終目的は集客や販売促進である、という違いがあります。
コンテンツマーケティングは商品やサービスの認知度を向上させて顧客との関係構築を行うことで、資料請求や問い合わせ、商品・サービスの購入などのコンバージョンを獲得します。
コンバージョン獲得のためには、SEO対策によって上位表示されたサイトからの流入が必要であるため、SEOとコンテンツマーケティングの施策を同時に進めていきましょう。
流入チャネル
流入チャネル(流入経路)は、SEOの場合は検索エンジンのみであり、コンテンツマーケティングは検索エンジン以外にTwitter・LINE・Facebook・InstagramなどのSNSやメルマガなどの複数のチャネルが挙げられます。
コンテンツマーケティングの流入チャネルでは、SNSへの動画などの投稿やメルマガでの情報配信やホワイトペーパーやセミナーでの情報共有が可能です。
例えば、新商品やサービスの動画制作や、SNS広告運用によって、興味関心をひくことで購入意欲の高いユーザーのサイト流入が見込めるでしょう。
ターゲット
SEOのターゲットはまだ商品やサービスの関心が低いユーザー(潜在層)ですが、コンテンツマーケティングのターゲットは認知した上で購入意欲のあるユーザーが対象であり、アプローチするメイン層が違います。
SEOのターゲットは検索エンジンを利用するユーザーであるため、サイト内のテキストコンテンツで商品やサービスを知ってもらう必要があります。
一方でコンテンツマーケティングのターゲットは、すでに商品やサービスのことを認識しており、商材への興味関心が高い顕在層のユーザーであり、この層との良好×長期的な関係構築が利益に直結すると言っても過言ではありません。
ただし、コンテンツマーケティングで使用する媒体によっては、自然検索で閲覧した潜在層の目に留まる可能性もあるため、双方に効果的なアプローチを狙えるような対策が理想的と言えるでしょう。
施策コンテンツ
SEOの施策コンテンツはサイト内のコラムなどの記事コンテンツが主流です。
SEOでは記事コンテンツが上位表示されるように、ターゲットのニーズに合ったキーワードを強化するなどの対策を練る必要があります。
一方、コンテンツマーケティングでは記事などのテキスト中心のコンテンツのほかSNS投稿や動画制作など幅広いメディアが活用されています。
- ▪ブログ
- ▪SNS
- ▪プレスリリース
- ▪ホワイトペーパー
- ▪電子パンフレット
- ▪ウェビナー
コンテンツマーケティングでは動画制作やSNS投稿、メルマガなどあらゆる方面からターゲットにアプローチを行っていきます。
そのほか独自性を出しやすい「アンケートコンテンツ」や事例から学びを得られる「ケーススタディ」、質問回答の結果から見込み客の獲得を図る「診断コンテンツ」など、その手法は多岐にわたります。
対策の方法
対策の方法としては、SEOの場合サイト内の記事が狙ったキーワードで上位検索されるように、検索ユーザーにとって有益な情報を最適な形で提供する必要があります。
コンテンツマーケティングではSNSや動画、メルマガやホワイトペーパーなど複数のコンテンツでユーザーが求める情報を発信しましょう。
SEOとコンテンツマーケティングの対策方法は違いますが、いずれもトレンドに沿ってターゲットが必要とする情報を適切に発信することが必要不可欠です。
SEO・コンテンツマーケティングをおこなう目的
SEOはユーザーが求める情報を記事に落とし込みサイトを上位表示させて流入を得ること、コンテンツマーケティングはSNSや動画投稿などを通じて顕在層の集客や販売促進が目的という違いがあります。
次のトピックでは、SEOやコンテンツマーケティングの最終目的を果たすためにおこなう、目的に応じた効果的な対策方法について解説していくので参考にしてみてください。
サイトの評価を高める
Googleなどの検索エンジンの検索結果で自社サイトを上位表示させるためには、日々変化するGoogleのアルゴリズムのトレンドに合った対策を行いましょう。
特に、技術面を改善するテクニカルSEOではある程度確立された手法も多いため、実践後に効果が見えやすい対策と言えるでしょう。
具体的な手段としては、クローラビリティの改善やキーワードの最適化、被リンク対策、titleタグの設定などが、あります。
クローラビリティの改善のためには、検索エンジンのクローラーが巡回しやすいようにサイト構造を整理したり、外部サイトからのリンクである被リンクの獲得が必要です。
検索ユーザーのニーズに合ったキーワードを選定し、titleタグにキーワードを含めて対策し、常にユーザーにとって価値のある情報が整理・網羅されたコンテンツ作りを意識してサイトの評価を高めましょう。
ユーザビリティの向上
ユーザビリティとはユーザーがサイトやアプリ、コンテンツを使いやすいと感じるような操作性を意味し、ユーザービリティの向上は必要不可欠なSEO対策です。
ユーザビリティの向上によりサイトの利便性が上がれば、サイト・コンテンツへのアクセスや滞在時間が増えて、SEOとコンテンツマーケティングに影響を与えます。
多くのユーザーがサイトを利用して評価が上がることでGoogleからの評価も上がり、検索結果の上位表示を狙えるだけでなく、コンテンツ流入後のコンバージョン獲得にも繋がります。
Googleアルゴリズムへの変動対応
Googleはユーザーに役立つサイトが上位表示されるようにアップデートを繰り返しているので、その内容にふさわしいSEO対策・コンテンツマーケティングを行うことで高評価を維持しやすいサイト運営を実現できます。
例えば、最新のトレンドでは、高品質なコンテンツ作りに加え多くのモバイルユーザーに対応できるようにモバイルフレンドリーにすることや、ページ表示のスピードをアップさせるなどあります。
上記はそれぞれ、「モバイルフレンドリーアップデート(2015年4月より実装)」と「スピードアップデート(2018年7月より実装)」の影響により生み出された対策です。
Googleのアップデートに対応できる情報がシンプルにまとめられた信頼度の高いコンテンツ作りを心がけ、常に最新のトレンドを意識して対応していきましょう。
潜在顧客の獲得
潜在顧客の獲得のためには、トレンドを抑えてSEO対策とコンテンツマーケティングをおこなってアプローチすることが最適です。
SEO対策するキーワードを含む記事が検索結果の上位表示されるようになれば、潜在顧客の目に留まりやすくなって認知度が上がり、自社サイトへの流入が見込めます。
コンテンツマーケティングでは、商品やサービスの情報をSNSや動画など複数のコンテンツで発信することにより、ターゲット層にアプローチでき潜在顧客の獲得に繋がります。
質の高いコンテンツの実現
質の高いコンテンツ作りはSEOに効果的であり、SEOとコンテンツマーケティングを意識した対策を実践することで、より実現に近づくことができます。
質の高いコンテンツは、検索エンジンにキーワードを入力するユーザーの悩みや困りごとを解決するコンテンツであり、信頼性が強く高精度な情報をシンプルにまとめなくてはなりません。
ペルソナを作ってターゲットを明確にし、ユーザーの検索意図を考えてキーワード・共起語のピックアップをおこない、ユーザーのニーズを満たせる質の高いコンテンツ制作を心がけましょう。
既存顧客の満足度向上
既存顧客の満足度は、ユーザーニーズに合った信頼度の高い情報が分かりやすくまとまったコンテンツと、操作性に優れたサイトの両方が合わさって向上していきます。
SEO対策では既存顧客の検索意図に合っており、なおかつ深く追求された多くの情報を簡潔にまとめたコンテンツ作り&視認性が良くデザイン性の高いサイト作りがポイントです。
コンテンツマーケティングではコンテンツの種類を商材の親和性から選択して、顧客のニーズに合った情報を届けることで、認知度や信頼度が向上し満足度も高まります。
SEO・コンテンツマーケティングの最新トレンド戦略
SEO対策やコンテンツマーケティングはトレンドが日々激しく移り変わっているため、常に最新のトレンドをリサーチして適切に対応していく必要があります。
次のトピックではSEOとコンテンツマーケティングのコンテンツごとの最新トレンドと、ターゲット層にアプローチできる戦略について詳しく解説していきますので参考にしてみてください。
メディア・記事コンテンツのトレンド
メディア・記事コンテンツはターゲットとなるユーザーの問題を解決する内容であり、役立つ情報を発信していくことがトレンドになっています。
いくら情報量があったとしても、信ぴょう性が低い・独自性が低い・ニーズに合っていないコンテンツは評価されません。
E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の高さを意識しつつ、「ユーザーが求めている情報は何か」を重視するコンテンツ作りが重要です。
動画や音声コンテンツのトレンド
TikTokを始めとするSNSのショート動画は現代人に欠かせない存在となっており、ターゲット層にアプローチするために注力すべきコンテンツです。
ショート動画や音声コンテンツで商品やサービスを紹介することで、テキストだけの訴求よりも視覚的に訴えかけることができ、強く印象付けられます。
特に若年層をターゲットとしている商材を取り扱っている場合は、動画や音声コンテンツに力を入れて認知度と購入意欲をアップさせましょう。
また、近年では「Voicy」や「Spotify」などの音声のみで情報提供するコンテンツも見られるようです。
SNS運用のトレンド
SNSはユーザーにとって手軽で簡単に多くの必要な情報を入手できるツールであり、企業にとっては認知度向上や販売促進に繋がるコンテンツです。
SNSのコンテンツマーケティングには、リアルタイム性の強い「フロー型」と長期的に情報を積み上げていく「ストック型」の2種類があります。
フロー型 | ・新規層の獲得 ・トレンド訴求 ・シェア率アップ |
ストック型 | ・ブランド力&信頼性アップ ・リピーター増加 ・高度な専門性を提供 |
SNS運用のトレンドはインフルエンサーマーケティングで、商材やプレスリリースなどを配信することでユーザーの目に留まり、さらに引用するなどして拡散される可能性があります。
SNSの種類によってショート動画・テキスト入りの画像・短いテキストなど得意な情報発信方法が異なるため、商材に合わせたSNS媒体の見極めが肝心です。
AI活用のトレンド
AIを活用したコンテンツマーケティングでは、ユーザーの行動履歴から興味関心の高い情報を得られ、効果的な戦略を立てられます。
他にもコンテンツやクリエイティブの制作、データ分析をおこなえるためリソースの削減ができ、経費や時間の削減にも繋がるでしょう。
AIに蓄積されたデータから商材に興味関心を持つユーザーに繰り返しアプローチしたり、効果を予測したりといった活用方法で注力すべきコンテンツの把握が可能です。
検索エンジン目線のトレンド
検索エンジンのトレンドは、商品やサービスによって得られる満足感と感動を重視し、ユーザーが求める情報を提供した上で得られる満足感と感動を向上させることです。
検索クエリとコンテンツの関連性が高いサイトほど優先的に表示させるアルゴリズムになっているので、キーワードの検索意図をカバーできるようなクオリティがもとめられます。
また、Googleの検索エンジンで上位にAIが生成した回答が表示される部分(SGE)に、関連するコンテンツとして提示されるようなユーザー目線のコンテンツ作成を心がけましょう。
他にも、「Webサイトの構成を伝えるサイトマップを必ず設置する」「スマホユーザー向けのレイアウトを意識する」「被リンク獲得を忘れない」など、サイトの信頼性をキープできる対策を講じることも大切です。
SEOとコンテンツマーケティングの違いや目的別の戦略|まとめ
SEOとコンテンツマーケティングは、施策の意味やコンテンツと施策の方法・ターゲット・流入経路・最終目的に違いがありました。
SEOのターゲットは検索エンジンを利用するユーザーであり、コンテンツマーケティングは購入意欲のある顕在客であるという違いがあります。
SEOとコンテンツマーケティングはターゲットから目的まで違いがありますが、コンテンツマーケティングの強化がSEO対策となるため両方に注力が必要です。
ユーザーの立場に立って情報と価値を提供し、悩みごとを解決できるコンテンツ作りを心がけましょう。
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