YouTubeやTikTokを撮影・アップロードする際に多くのユーザーが音楽を使用しており、音楽を導入することで動画の雰囲気が良くなったり、その楽曲を使いカラオケを披露する動画などもあります。
しかしこのような動画を配信する際に楽曲の著作権を確認しておかないと、いつの間にか著作権侵害になってしまう場合があります。
そこで今回は、YouTubeやTikTokで使用する音楽の著作権について詳しく解説していきます。
音楽の著作権とは?
音楽の著作権とは、作詞や作曲をした人が作った音楽を第三者が利用することを許可したり禁止したりすることができる著作権法で認められた権利を言います。
日本では著作者が生存中から死後50年間著作権が保護されており、イベントや飲食店など公共の場で音楽を流す場合は演奏権という権利が付くため著作者に許可を得る必要があります。
また、著作権保護期間が終了している楽曲でもその楽曲にアレンジを加え編曲された作品はアレンジした部分に編曲者の著作権が付いている場合があります。
このような場合にその楽曲を無断で使用すると著作権の侵害にあたってしまうため、事前に情報をよく確認することが大切です。
具体的に著作物とは、下記4つのものを指します。
・思想または感情であること
・表現していること
・創作的で個性が表れていること
・文芸、学術、美術、音楽の範囲に属していること
JASRAC(一般社団法人日本音楽著作権協会)について
画像引用:JASRAC公式HP
著作権と音楽の使用に関してとても重要になるのが、JASRACなどの音楽著作権協会です。
YouTubeやTikTokなどで音楽を使用する場合も、このような音楽著作権協会が作品を利用するための架け橋となってくれます。
JASRACは、国内の作詞者(Author)、作曲者(Composer)、音楽出版者(Publisher)などの権利者から著作権の管理委託を受けるとともに、海外の著作権管理団体とお互いのレパートリーを管理し合う契約を結んでいます。
JASRACは、膨大な数の管理楽曲をデータベース化し、演奏、放送、録音、ネット配信などさまざまな形で利用される音楽について、利用者の方が簡単な手続きと適正な料金で著作権の手続きができる窓口となっています。
出典:JASRAC公式HP
音楽著作権協会の存在を踏まえた上で、今若者を始め幅広い世代に人気のYouTubeやTikTokにおける音楽の著作権の仕組みはどうなっているのか、分かりやすく解説していきます。
YouTubeの著作権の仕組み
YouTubeは著作権に関して厳しい動画配信サービスとなっていますが、JASRACやNexTone(著作権管理サービス会社)と著作権の包括契約を結んでいるため、音楽著作権協会で管理されている楽曲を使用すれば問題ありません。
しかしすべての楽曲に関して著作権を管理しているわけではないため、アップロードする前に必ず確認が必要です。
【著作権についてのルール】
クリエイターは、自作の動画または必要な許諾を得た動画のみアップロードできます。つまり、必要な許諾を受けずに自作ではない動画をアップロードしたり、他者が著作権を所有しているコンテンツ(音楽トラック、著作権保護された番組の一部、他のユーザーが作成した動画など)を自分の動画で使用したりすることはできません。
出典:YouTube公式HP
YouTubeから削除通知が来る
YouTube上で著作権のある音楽を無断で配信してしまった場合、著作権者から通報されたり削除依頼が来る可能性があります。
著作者から通報があった場合動画はYouTubeを通じすぐに削除され、その旨と違反警告がYouTubeから投稿者に通知されますが、稀に著作者が配信した本人へ「動画の削除依頼」を期限付きで行う場合があり、その際はいち早く削除することがおすすめです。
しかし上記のように著作者から直接削除依頼が来ることは少なく、基本的にはYouTubeを通じて削除されるためその場合はYouTube側で動画の削除対応を行います。
YouTubeで違反警告を受けた際の段階は下記のようになります。
1回目の違反警告
事前警告を受けた後に再度ポリシーに違反した場合、最初の違反警告が発行されます。
この違反警告を受けると、以下のことを1週間行うことができなくなります。・動画、ライブ配信、ストーリーのアップロード
・カスタム サムネイルまたはコミュニティ投稿の作成
・再生リストの作成、編集、共同編集者の追加
・動画再生ページでの [保存] ボタンを使用した、再生リストの追加または削除
・プレミア公開中の予告編の表示
・ライブ配信からプレミア公開へ、またはプレミア公開からライブ配信への視聴者の誘導
※機能制限は1週間後にすべて自動的に解除されますが、違反警告は90日間チャンネルに残ります。2回目の違反警告
最初の違反警告から90日以内に2回目の違反警告を受けるとコンテンツを2週間投稿できなくなります。その後問題がなければ、2週間後にすべての権限が自動的に回復します。違反警告は発行後90日間有効です。3回目の違反警告
90日以内に3回目の違反警告を受けると、チャンネルは YouTube から永久に削除されます。繰り返しますが、違反警告は発行後90日間有効です。出典:YouTubeヘルプ
1回目の違反警告からコンテンツの更新などが一定期間行えなくなったり、コンテンツを削除してもチャンネルに違反警告が残るなどの厳しい決まりがあります。
レコード会社に許可を得る
著作隣接権の1つである原盤権のある音源を使用する場合は別途レコード会社の許可を得る必要があります。
著作隣接権はJASRACなどが管理している著作権とは違うため、録音された音源にある原盤権はレコード製作者の権利となるのです。
また、YouTubeの投稿で原曲を使用しても音楽ポリシーの内容によっては申請なく使用することができる楽曲もあり、Content ID(コンテンツID)と呼ばれる著作権管理システムでYouTubeに管理されている場合は原曲を使用しても削除されない場合があります。
TikTokの著作権の仕組み
TikTokもYouTubeと同じく、JASRACやNexTone・ワーナーミュージック・エイベックスなどの音楽制作会社とコンテンツに関するパートナーシップが締結されているため、管理されている楽曲を使用した動画をアップロードすることが可能です。
また上記で解説した通り、原盤権のある音源に関してはJASRACで管理されていないため、原盤権のある音源を使う際には自分で許可を取った後にアップロードするなど手続きが必要になります。
TikTokでは公式で数多くの曲を楽曲ライブラリから提供しているため、そこから自分の使いたい曲を厳選し使用することがおすすめですが、それ以外の音源は、JASRACなどで作品検索を行い管理されているかを自分で確認してから使用しましょう。
洋楽を使用する場合の注意点
TikTokのライブラリには様々な楽曲がありそこから自由にコンテンツ作成に使用できますが、洋楽の場合JASRACで管理されていない楽曲も多数あります。
管理されていない楽曲はTikTokで使用することはできないため、TikTokのライブラリにもなくJASRACの作品検索でも見当たらない場合は使用を控えるようにしましょう。
YouTubeとTikTokの音楽に関する著作権|まとめ
今回ご紹介したYouTubeとTikTokのアップロードに関する音楽の著作権に関してまとめると・・
・JASRACについて
・動画削除依頼
・レコード会社への許可
・洋楽を使用する際の注意点
YouTubeやTikTokでは背景に音楽を入れることが当たり前になっていますが、著作権に関してしっかり知識を持っていないといつの間にか違法をし通報されてしまうことにもなり兼ねません。
音楽付き動画をアップロードする際には、それぞれのサイトの著作権に関する仕組みを理解し包括契約を結んでいる協会や企業の管理下の楽曲であるかなどの確認も重要になってきます。
音楽の著作権に反さぬようしっかりと規約を守り、YouTubeやTikTokを有意義に楽しく活用しましょう!
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