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サンクコスト効果とは?意味とマーケティングへの応用についてご紹介

サンクコスト効果とは何か?ここではサンクコスト効果の意味と日常や恋愛における事例、マーケティングへの応用事例について詳しく説明しています。より効果的にマーケティングを行うためのヒントや陥ってしまったときの対策方法がわかります。

こんにちは!
メディアエクシードの上村です。

「サンクコスト効果」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
別名コンコルド効果と呼ばれることもあります。

今回は、このサンクコスト効果の意味とサンクコスト効果を利用したマーケティング方法について分かり易く取り上げていきたいと思います。
より効果的にマーケティングを行うためのヒントになりますので、是非ご覧いただければと思います。

サンクコスト効果とは?

はてな

まず、「サンクコスト」は日本語にすると“埋没費用”と言って、すでに支払い済みの、もう取り返すことの出来ないお金・時間・労力的なコストのことを指します。

そして、このサンクコストを取り返そうとする心理効果「サンクコスト効果」と言います。

例えば、

「せっかく〇〇円払ったし、最後まで見るかあ」〔金銭的コスト〕
「ここまで沢山時間を費やしたし、ここでやめるわけにいかないなあ」〔時間的コスト〕
「せっかくここまで来たし、何か買っていかなきゃなあ」〔労力的コスト〕

というような心理はサンクコスト効果に陥っている状態です。
あ~、あるある!と感じた人も多いのではないでしょうか。

別名コンコルド効果と呼ばれるのは、イギリスとフランスの共同開発の超音速旅客機コンコルドの名前に由来しています。赤字続きだったにも関わらずこれまでの投資を惜しんで続行した結果、プロジェクトは中止、さらに開発会社は倒産という失敗から、“それまでの投資を惜しんで継続し、投資分を取り返そうとしてしまう心理効果”を表すのに使われるようになりました。

サンクコスト効果に陥ると、合理的な判断が難しくなります。

日常における事例

もう少し分かり易く、日常での事例を見てみましょう。

①捨てられない服

部屋の整理しようとしたところ、2年前に買ったジャケットが出てきました。クローゼットにしまっていたことも忘れるほど着る機会はありませんでしたが、海外旅行に行ったときに買ったブランド物でした。

合理的判断:「着てないし場所取るから捨てるか、売ろう!」
サンクコスト効果:「せっかく高い値段で買ったから捨てるのはもったいない、いつか着るかも!」と取っておく

②スポーツ観戦

大好きなサッカーチームの試合を観戦するために次の日早くから予定がありましたが、片道2時間かかる会場まで来ました。しかし、突然の豪雨で試合は中止になってしまいました。

合理的判断:「明日も早いから帰ろう」
サンクコスト効果:「明日も予定があるけどせっかくここまで来たし、何か買ったり観光しなきゃもったいないなぁ」

このように日常の中で今まで投資したお金や時間、労力を惜しみ、合理的な意思決定ができなかった経験が一度は皆さんあるのではないでしょうか。

③恋愛

実はこのサンクコスト効果は恋愛にも見られます。

好きな人に〔お金・時間・労力〕尽くせば尽くすほど好きになってしまう

ホストやキャバ嬢に沢山お金を貢いで好きになってしまう

見返りがなくて辛い思いをしている人を見て「どうして尽くし続けるの?」と思うかもしれませんが、それはサンクコスト効果によるものかもしれません。

しかし、このサンクコスト効果を上手く利用すれば気になる相手を振り向かせることもできるかもしれないんです!

サンクコスト効果で意中の相手を振り向かせられるかも?

方法は簡単です。

“少しずつお願いや要求を大きくしていく”

これだけです。もう少し具体的に説明すると、

初めは「ちょっと相談に乗ってほしいことがある」のような相手に負担のない程度にお願いから始め、徐々に「5分だけ時間もらえる?」「このあと買い物付き合ってくれない」のようにお願いを大きくしていきます。

そして最終的には相手が自分を意識し、相手の方から何かを提案してくれるようになればサンクコスト効果、成功です。

サンクコスト効果のマーケティング応用事例

喜ぶ人たち

これはマーケティングでも効果を発揮します。

実際にマーケティングで応用されている事例を見てみましょう。

①お試し版

例:「〇〇日間無料キャンペーン」「試し読み○巻まで無料」

月額制で動画やマンガ見放題のコンテンツやサービスによくみられる事例です。

まずは無料でサービスを体験してもらうことで、「せっかく登録したしな…」「ここまで読んだしな…」というサンクコスト効果を生み、無料期間後に有料会員になってもらう狙いがあります。

②会員ランク

例:「ゴールド会員特典」

金額や継続期間に応じてランク付けのあるプレイガイドやポイントカードにみられる事例です。

ランクが上がることでお得なサービスが受けられるため、「ランクを上げるためにこのプレイガイドに絞って利用しよう」「せっかくゴールド会員になったから利用を続けようかな」と思ってもらいやすいです。

③割引

例:「次回ご利用で〇%オフ」「あと〇〇円のご購入で送料無料」

会計時にクーポン券が発行されたり、ネットショップ・通販でよくみられる事例です。

次回利用やついで買いを訴求することで「せっかくクーポンがあるからまたあのお店に行こうかな」「せっかくあと○○円で送料無料になるならついでにこれも買っちゃおう」のようにリピーターの獲得や顧客単価アップにつながります。

④分冊百科・ファイルマガジン

例:「週刊 ○○を作る!(今号のパーツ付き)」

分冊形式でパーツ付録のあるマガジンを毎号購入することで、ひとつのプラモデルや手芸品を完成させられるという出版物の事例です。

ひとつの物を完成させるには購読を続けなければならないため、「せっかくここまで作ったし最後まで続けよう」「ここまでやったのに次号買い忘れてパーツが足りなくなるのは嫌だから定期購読にしようかな」のように長期的に購入させることで顧客離れを防ぐ効果があります。

サンクコスト効果に陥らないためには?

ここまでサンクコスト効果のマーケティングでの応用について見てきましたが、あなたが会社で新規事業を立ち上げたときにこのサンクコスト効果に陥って合理的な判断ができなくなってしまうのを防ぐにはどうすればよいのでしょうか?

①白紙状態を仮定してみる

これまでどのくらいサンクコストを費やしたかを一旦考えずに、白紙状態にします。

先ほど事例に挙げた 捨てられない服 という話で例えるなら、「ジャケットを買う前に戻れるとしたら私はもう一度そのジャケットを買う?」と自分自身に問いかけてみて、「NO」と答えるとすれば、そのジャケットは捨てるか売るべきだという合理的な判断が導き出せます。

②第三者の意見を取り入れる

これも先ほどの事例であった、「好きな人に尽くし続けて好きになってしまったけど、見返りがなくて辛い」という友人の相談に対して、第三者の立場なら「どうして尽くし続けるの?」と考えられるのに、当事者になった途端に判断が難しくなるということがあり得ます。

そこで第三者の意見を聞くことで、冷静になって合理的な判断ができるようになるはずです。

③限界値を決めておく

サンクコストを費やす前に、あらかじめその行動の限界値を決めておくこともサンクコスト効果を阻止する方法の一つでしょう。

例えば、「このプロジェクトの限界額は○○円、それ以上は費やさない」「この事業は○○年まで、それまでに利益が出なければやめる」などと金額や時間を決めておくことで、ずるずると継続して結果的に損失となることを防ぐことができます。

④継続を選択したことによって損失するものを天秤にかける

ここまではサンクコスト効果を未然に防ぐための方法でしたが、既に陥っている状態かも…と感じたときには、反対に損失するもの/したものを考えてみると、それ以上の損失を防ぐことができるかもしれません。

例えば、利益の出ないプロジェクトをだらだらと続けている間に失ったものは、他で利益の出ている事業へのお金・時間・労力です。

最悪の状態になる前に、時には諦めることも必要です。

サンクコスト効果についてのまとめ

上がっていくイメージ

今回は事例を取り上げながら「サンクコスト効果」の意味とマーケティングにおける応用のヒントを詳しく見てきましたが、いかがだったでしょうか?

サンクコスト=すでにかけたお金・時間・労力

サンクコスト効果=それを取り返そうとする心理

この、つい陥ってしまいやすい心理状態をマーケティングに応用することで長期サービス利用や顧客獲得へ効果的につなげることができます。

また、事業がサンクコスト効果に陥ることを阻止するために時には見直しや諦めも大切です。

顧客がすぐに離れてしまったり、顧客単価が低く悩んでいるという方、利益が出ない事業を継続するかの判断に迷っている方は「サンクコスト効果」が成功へのヒントになるかもしれません。

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